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Apple:Stay hungry, stay foolish. スティーブ・ジョブズの言葉、名言を集めました

毎日お世話になっているApple製品とスティーブに感謝の意を込めて、個人的に大好きな彼の名言や関連する言葉を集めました。

ここで紹介する言葉はどれも自身がリアルタイムに体験してきたものばかりですので、言葉のピックアップだけでなく、いつ、どこで、どんなときに発した言葉なのかを、個人的な所感を含めた解説を交えながらメモしておきます。

INDEX

スティーブ・ジョブズの言葉

貪欲であれ、愚かであれ。

スタンフォード大学の2005年卒業式で、スティーブがスピーチの最後に卒業生に向けた言葉。
この言葉自体は彼がオリジナルではなく、彼が影響を受けた Whole Earth Catalog という出版物の最終号で、発行者である Stewart Brand が残した言葉。
とてもシンプルでいい言葉です。愚かであり続けるために、ハングリーの矛先だけは間違えずにいたいものです。

君たちが持つ時間は限られている。人の人生に自分の時間を費やすことはありません。誰かが考えた結果に従って生きる必要もないのです。
同上。スタンフォード大学の2005年卒業式でのスピーチ。以下の言葉へと続く。

自分の内なる声が雑音に打ち消されないことです。そして、最も重要なことは自分自身の心と直感に素直に従い、勇気を持って行動することです。
同上。スタンフォード大学の2005年卒業式でのスピーチ。以下の言葉へと続く。

心や直感というのは、君たちが本当に望んでいる姿を知っているのです。だから、それ以外のことは、全て二の次でも構わないのです。
同上。スタンフォード大学の2005年卒業式でのスピーチ。このようにセンテンスで区切ってもそれぞれが独立して機能し、どれ一つ無駄のない言葉であることが分かります。

オーケー、誰も助けてくれないなら自分たちでやるまでだ。
1997年にスティーブがAppleに復帰、2000年のiMacの成功を期に、これまでMacを支え続けてくれたAdobeにソフトウェア制作を依頼するもAdobeはこれを拒否。そのときに発した言葉。この後、iPhoto,iMovieといったソフトウェア開発を自社で行う。
ありふれた言葉でも、彼が言うとバックグラウンドを知っているだけに格好良いですね。

もし今日が自分の人生最後の日だしたら、今日やることは私は本当にやりたいことだろうか?
これもスタンフォード大学の2005年卒業式での言葉。
この言葉の後に「その答えがNoである日が何日も何日も続くようであれば、何か変えていく必要があると気がつくのです。」と続きます。
惰性で生きることに対する自戒の言葉です。惰性で生きることは、安易なリスク回避を自分の「時間」で買っています。時間の概念を「今」という木ではなく「人生」という森で考えると、この言葉の持つ本当の意味が理解出来る気がします。

マイクロソフトの唯一の問題は、彼らにまったくもってセンス(テイスト)がないことだ。彼らは絶対的にセンスがない。これは些細なことではなく、大きな問題だ。彼らには独自のアイディアがなく、製品にはカルチャー(文化)がない。
1996年 Triumph of the Nerds での発言。
Windows8はどうなんでしょうか。最近、Windows8に触れる機会があったのですが、タブレットとデスクトップのいいとこ取りをしたいのはUIを見れば一目瞭然なのですが、やっぱりセンスが感じられない気がします。

集団に着目しデザインするのはとても難しい。多くの場合、人は形にして見せてもらうまで、自分は何が欲しいのかわからないものだ。
1998年5月 BusinessWeek でのインタビューからの抜粋です。
「デザイン」と言う言葉はとくに日本においては物事の「外観」を指すことに使われる傾向にありますが、本来は物事の持つ特性を生かした機能を組み合わせ「設計」することを指し、それは「アイデア」にも似ていると思います。
人々が「欲しい物を作る」のではなく、「欲しがるであろうものを作る」チャレンジこそが本当のデザインなのかも知れません。

テレビは人々が欲しいものを与えるビジネスをしているにすぎない。それが真実だ。
1996年2月 Wired での言葉です。
前述したデザインとは対極に位置する存在がテレビなのかもしれません。
最近のテレビ番組が面白くないと感じているのであれば、それは視聴者が面白くなくなったと言うことです。番組制作者は視聴者の意見や反応(視聴率)に合わせて番組を作っているからです。
発想の転換をすれば、視聴者に「考える」というストレスを与えないようにデザインされている、と捉えることも出来ます。
また、スティーブは自身が創りだしたMacintoshというコンピュータを説明するとき次のように語っています。
あなたがテレビのスイッチをオンにするのは、あなたが自分の頭のスイッチをオフにしたいからだと思います。それに対してコンピュータで作業をするのは、頭のスイッチをオンにしたいからではないでしょうか。

たったひとつ、単純な事実に気づけば、人生は可能性がずっと開けたものとなる。それは、自分を取り囲んでいるすべてのもの、人生と呼んでいるものが、自分より賢いわけではない人々が作り出しているということだ。
1994年 PBS のドキュメンタリー番組 One More Thing のインタビューから。
人の数だけダイナミックな人生があってもいいはずですが、人もまた人という枠の中で本能的にリスク回避や種の保存をインプットされた生物です。これらを前提に人生を定義してしまうのはもったいないと言うことなのでしょう。

クレイジーな人たちがいる。反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。彼らをクレイジーという人もいるが、私たちは天才だと思う。自分が世界を変えられると、本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから。
最後はスティーブ自身の言葉ではありませんが、1997年の有名なキャンペーンCM Think differentから。
ライターは Rob SiltanenKen Segall
Think different のコピーはアメリカ合衆国の広告代理店 TBWA\CHIAT\DAY のアートディレクターだった Craig Tanimoto によるもの。
当時の色彩や音をテクノロジーにより再現することも可能になってしまいましたが、Think different のようにコンセプトさえ明確であれば、モノトーンで表現することで色彩を持つもの以上に鮮明に映ります。
10年以上経っても色褪せないAppleらしいプロモーション作品です。

まとめ

スティーブ・ジョブズがこの世を去ってから「彼がいたらこんな製品やサービスは出なかった」「Appleは終わった」といった「ジョブズなきApple悲観論」をよく耳にします。

そんな方たちのために One More Thing(笑)

自分の一部であるAppleを追われ、1985年当時NeXTのトップだったスティーブ・ジョブスが、自身の仕事について語ったインタビューで次のような言葉を残しています。

「私の仕事は、何世紀にもわたって展示され人々に見られ続けるような絵画を作っているのではありません。何百年にもわたって人々からあがめられる教会を造っているのでもありません。開発してから10年たてば古くさくて廃れてしまうものを造っているのです。」


100年前がどうだったかは知るよしもありませんが、少なくとも今は永遠とか不変を求めるような時代ではなくなってしまいました。人や人の創りだすものに、そういった価値観を求めること自体がナンセンスなのかも知れません。

最後に、スティーブの逝去から約2週間後にアップル本社で行われた追悼式典で、現AppleCEOのティム・クックがスピーチの中で、スティーブが最後に残した言葉について話しています。

彼が遺したものは、(Appleの数々のアイデアや輝かしい製品のほかに)もう1つあります。それは我々全員です。彼がいなければ、90年代の終わりにAppleは潰れ、我々の多くが出会うことはなかったでしょう。彼の家族を除いて、Appleはスティーブが創り上げた最高のものです。
彼は最後の日までAppleについて考えていました。そして、「スティーブならどのように行動した?と問うな」というアドバイスを最後にくれました。「正しいと判断したことを、ただ遂行しろ」と。
ウォルト・ディズニーが亡くなったあとに誰もが「ウォルトなら何を望んだ?」と考えるようになってディズニーが麻痺したことを挙げ、アップルが同じ状況に陥らないように望んでいました。

スティーブが愛したAppleは、彼が愛した人たちが集まってできた集団なのですから、これからも素晴らしい体験を提供してくれると思っています。
ありがとう、スティーブ。

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