証明書〜プロビジョニングプロファイル関連の作業は、慣れていないと準備〜アプリの開発期間中に何度かやり直しが発生し、コストを浪費してしまいます。また、開発マシンや環境を変更した際にも、必ずこの工程は通らなければいけません。
何度もやりたくない作業だけに、いざやるとなったときは素早く作業を完了させられるように、余計な情報を入れず、シンプルにメモとしてまとめました。
[2015.04.28 コンテンツの内容を最新の情報に更新しました]
[2013.12.20 コンテンツの内容とタグを修正しました]
INDEX
アプリ開発での証明書関連の作業手順
アプリの実機転送やアプリ申請等、アプリ自体に問題がないのに問題が起これば、たいてい証明書関連〜プロビジョニングプロファイルが原因です。
この問題であれば、一度関連データをすべて削除して、最初からやり直すほうが近道です。
環境
- MacOSX 10.10.3
- Xcode 6.3.1
作業の概要
iOS Dev Center
- Certificates (開発者の登録)
- Devices (デバイスの登録)
- App IDs (アプリIDの作成)
- Provisioning (プロビジョニングプロファイルの作成)
Mac
- キーチェーン
- 証明書を要求 (CSRファイル作成)
- CSRファイルをiOS Dev Center -> Certificates にアップロード
- iOS Dev Center -> Certificates から証明書をダウンロード
- 証明書を登録
- 証明書 (p12ファイル) の書き出し(開発環境が2台以上の場合このファイルを使用する)
作業の詳細
Mac : 証明書要求の準備
- キーチェーンアクセス起動
- キーチェーンアクセス -> 環境設定 -> 証明書タブを選択 -> オンライン証明書状況プロトコル(切) / 証明書失効リスト(切) に変更
- キーチェーンアクセス -> 証明書アシスタント -> 認証局に証明書を要求
- [証明書情報] メールアドレス : 開発者登録時のメールアドレス
- [証明書情報] 通称:なんでもよい
- [証明書情報] CAのメールアドレス : 無記入
- [証明書情報] 要求の処理 : ディスクに保存 / 鍵ペア情報を指定にチェックし 続ける
- [証明書情報] CertificateSigningRequest.certSigningRequest を デスクトップ に保存
- [鍵ペア情報] 鍵のサイズ : 2084ビット / アルゴリズム : RSA であることを確認し 続ける
- CertificateSigningRequest.certSigningRequest がデスクトップに保存される
iOS Dev Center : 証明書の取得
- iOS Dev Center > Certificates, Identifiers & Profiles へアクセスし、開発者アカウントでログインする
- >iOS Apps > Certificates をクリック -> 開発用 と 申請用 それぞれの証明書の取得は以下を参照
開発用
- [左カラム] Certificates > Development > 「+」 をクリック
- Development > iOS App Development を選択し Continue
- 内容を確認後 Continue
- Upload CSR file > Choose File… をクリックし、デスクトップに保存した CertificateSigningRequest.certSigningRequest を選択
- Generate をクリック
- Download をクリックすると ios_development.cer がダウンロードされる
- Done をクリックし完了
申請用
- [左カラム] Certificates > Production > 「+」 をクリック
- Production > App Store and Ad Hoc を選択し Continue
- 内容を確認後 Continue
- Upload CSR file > Choose File… をクリックし、デスクトップに保存した CertificateSigningRequest.certSigningRequest を選択
- Generate をクリック
- Download をクリックすると ios_distribution.cer がダウンロードされる
- Done をクリックし完了
Mac : 証明書を登録
- ダウンロードした証明書 ios_development.cer (申請用の場合は ios_distribution.cer)をダブルクリック -> キーチェーンアクセスに証明書が登録される。(完了)
Mac : 証明書の書き出し
- キーチェーンからインストールされた証明書を選択し、ファイル > 書き出し
- 証明書.p12 が書き出される。この証明書を他のマシンに転送し登録すれば、2台目以降での開発〜実機テストが可能になる。(完了)
iOS Dev Center : Provisioning Profile の作成
- iOS Dev Center > Certificates, Identifiers & Profiles へアクセスし、開発者アカウントでログインする
- >iOS Apps > Certificates をクリック -> 開発用 と 申請用 それぞれの Provisioning Profile の取得は以下を参照
開発用
- [左カラム] Provisioning Profiles > Development > 右上の「+」をクリック
- Development > iOS App Development を選択し Continue
- リストから対象となる App ID を選択 し Continue
- 開発用(Development)の Certificates にチェックを入れ Continue
- Select devices > Select All(全部選択の場合) にチェックを入れ Continue
- Profile Name に任意の名前を記述し Generate
- Download and Install の Download をクリック
- .mobileprovision ファイルがダウンロードされる。
- Done をクリックし完了
申請用
- [左カラム] Provisioning Profiles > Distribution > 右上の「+」をクリック
- Distribution > App Store を選択し Continue
- リストから対象となる App ID を選択 し Continue
- 申請用(Distribution)の Certificates にチェックを入れ Continue
- Select devices > Select All(全部選択の場合) にチェックを入れ Continue
- Profile Name に任意の名前を記述し Generate
- Download and Install の Download をクリック
- .mobileprovision ファイルがダウンロードされる。
- Done をクリックし完了
まとめ
頻繁に行われる MacOS、iOS、Xcode のアップデート、iTunes App Store 規約の変更、それに伴う Dev Center コンテンツやレイアウトの変更、といった外部要因により、純粋な開発の部分以外にどうしてもコストがかかってしまいます。
Developer Center もここ数年で随分使いやすくなりましたが、やはり面倒くさい作業に変わりはありません。
この記事がみなさんのお役に立ちましたら、下記「Share it」よりブックマークやSNSで共有していただければ幸いです。